変な絵 ユキの罪 ネタバレ完全解説【相関図・9枚の絵の謎付き】

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『変な絵』って2003年、2009年、2012年、2014年、2015年…バラバラに見える時代が、最後に一つの巨大な事件へと収束していく構成が見事なんですよね。
けれども、その構成が結構複雑で、私など最初は『変な絵』を読み終わって、「ユキの罪って結局何だったの?」と頭を抱えてしまいました(笑)
この記事では、雨穴さんの戦慄のミステリー『変な絵』における「ユキの罪」の真相を、ネタバレ全開で徹底解説します。
登場人物の相関図、9枚の絵に隠された秘密、そして物語の全貌まで、読み終わった後のモヤモヤを完全にスッキリさせます!
ただし、ネタバレ情報はタイトルに【ネタバレ注意】を付けていますので、まだ読み終わっていない人も安心して読んで下さいね。
『変な絵』は、前作『変な家』で一躍有名になった雨穴さんによる、「絵」を手がかりにした斬新なミステリー・ホラー作品です。
じわじわと迫る心理的恐怖と、緻密に張り巡らされた伏線が見事に絡み合った、読み応え満点の一作です!
変な絵とは【作品紹介】
変な絵の基本情報
『変な絵』の基本情報をサクッと確認しましょう。
- タイトル:変な絵
- 作者:雨穴(うけつ)
- 出版社:双葉社より書籍化、後に漫画版も展開
- ジャンル:スケッチ・ミステリー、ホラー、サスペンス
2024年10月時点で累計部数が100万部を突破した大ヒット作品です!
発売後、異例のスピードで20万部を突破し、SNSでも大きな話題になりました。
なお、2025年10月現在小説版はすでに完結していますが、漫画版は第3巻まで刊行されており、まだ完結していません。
変な絵をお得に読む方法
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【ネタバレ注意】「ユキの罪」の核心とは
ユキの罪の核心は、義母である今野直美の自分への殺意を、9枚の絵に隠して残したことです。
「罪」といっても、ユキが何か悪いことをしたわけではありません。
実は、この物語最大のトリックは、読者を「思い込ませる」ことにあったんですね。
ブログの作成者である今野武司(ブログ上の名前:七篠レン)が最後のブログで「あなたの罪をゆるせない。でもあたなを愛している」という意味のメッセージを残します。
読者は当然この「あなた」が妻のユキだと思い込んでしまうんです。
しかし、オカルトサークルの栗原が「ブログ中のケーキの分割の記事」から「一緒に生活していたのは武司とユキだけではない」と見事に推理していました。
実際、武司の最後のメッセージは母親・今野直美に向けられたものだったんです。
直美は助産師の立場を利用してユキに塩分過剰摂取を強制し、妊娠高血圧症で死に至らしめました。
ユキはこの殺意に気づき、5枚の絵を重ね合わせることで真実を告発する複合絵を残したんですね。
この絵の謎が解き明かされるのは、ユキの死後3年が経ってからでした。
武司は妻が残した絵の真意に気づき、愛する母親が犯した恐ろしい罪を知って絶望し、自殺してしまいます。
物語全体の流れや登場人物の関係性については、後ほど詳しく解説していますので、ぜひ最後まで読んでみてください!
変な絵のあらすじと魅力(前半ネタバレなし)

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このセクションでは『変な絵』の物語の核心に迫ります。
- 物語のあらすじと登場人物
- 作品の魅力と読者の評価
- 作者情報
- 各巻の詳細なネタバレ解説
- 重ねた絵の秘密や、ユキと直美をめぐる謎
順番に見ていきましょう!
あらすじ
大学生の佐々木修平は、オカルトサークルの後輩・栗原から「七篠レン 心の日記」という奇妙なブログを教えられます。
そこには愛妻家のレンが妻・ユキとの幸せな日々を綴っていましたが、ユキの妊娠を機に不穏な空気が漂い始めるんです。
ユキが描いた5枚の絵には番号が振られていて、それを重ね合わせると恐ろしい真実が浮かび上がります。
ユキは出産時に死亡し、レンは最後のブログで「あなたの罪を許せない」と書き残して更新を止めてしまいました。
時を経て、各章で異なる時代と視点から描かれる9枚の絵の謎が、最後に一つの巨大な事件へと収束していきます。
正直、最初は「ブログの絵がちょっと変?」くらいに思うんですけど、読み進めるうちに「え、マジで怖い…」ってなりますよ(笑)
主要登場人物

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「変な絵」には多くの登場人物が登場しますが、ここでは物語の核となる主要キャラクターをご紹介します。
佐々木修平(ささきしゅうへい)
21歳の大学生で、オカルトサークル所属。
後輩の栗原から「七篠レン 心の日記」を紹介され、一緒に謎を追っていきます。
物語の狂言回し的な役割を果たす人物ですね。
栗原(くりはら)
佐々木の後輩で、オカルトサークル所属の大学生。
「七篠レン 心の日記」のブログの謎を解き明かす鋭い洞察力を持っています。
実は前作『変な家』にも登場する重要人物です。
今野ユキ(こんのゆき)/ 七篠ユキ
武司の妻で、元イラストレーター。
妊娠中に5枚の複合絵でメッセージを残しますが、出産時に死亡してしまいます。
夫・武司と生まれてくる子供を深く愛していた女性です。
今野武司(こんのたけし)/ 七篠レン
「七篠レン 心の日記」のブログ主。
ユキと幸せな結婚生活を送っていましたが、妻の死後3年経ってユキが残した絵の謎に気づきます。
今野優太(こんのゆうた)
武司とユキの息子で、6歳。
母親の死後、祖母に育てられています。
保育園で描いた「変な絵」が新たな謎を生み出すことに。
今野直美(こんのなおみ)
武司の母親で、優太の祖母。
64歳で、助産師の資格を持っています。
熊井勇(くまいいさむ)
新聞記者。
ある事件の真相を追う過程で、物語の核心に迫っていきます。
優太との関わりも重要なポイントになります。
それぞれのキャラクターが複雑に絡み合い、最後には驚きの真相が明らかになる…この人物配置の妙も、「変な絵」の魅力の一つなんです!
作品の魅力
「変な絵」の魅力は、一言では語り尽くせないほど多彩です。
ここでは特に注目したい6つのポイントをご紹介しますね。
1. 複数の時代と視点が交錯する多層構造の物語
一見バラバラに見える複数の時代(2003年、2009年、2012年、2014年、2015年)と視点が、最後に一つの真実へと収束する構成が見事なんです。
読者は各章で新たな謎に出会いながら、最終章でパズルのピースが全て嵌まる快感を味わえます。
まるで、散らばっていたジグソーパズルのピースを一つずつ拾い集めて、最後に完成した絵を見た時の驚きと感動…そんな読書体験ができるんですよね。
2. 「絵」というユニークなモチーフ
言葉では伝えられないメッセージを「絵」で表現するという設定が斬新です。
特にユキが残した複合絵(複数の絵を重ね合わせることで別の絵になる仕掛け)は、ミステリーとしての面白さと恐怖を同時に演出しています。
視覚的な要素がストーリーの核となっており、漫画化により更にその魅力が引き立っているのも嬉しいポイントです。
3. ユキの罪という謎
レンがブログに残した「あなたの罪を許せない」という言葉。
読者は当然この言葉がユキに向けられたものと思いますよね。
しかし、佐々木の後輩栗原の「レンとユキ以外にも誰かが住んでいたのではないのでしょうか」というサジェッションが、この物語の謎を解く重要な鍵になります。
この伏線の張り方、本当に上手いんです…!
4. 緻密に張り巡らされた伏線
プロローグの文鳥の絵、ユキの5枚の絵、優太の墓石の絵、米沢の山並みの絵など、細かな伏線が物語全体に散りばめられています。
一度読み終えた後に読み返すと、新たな発見がある作りになっているんですよね。
「あ、ここにこんな伏線が!」という発見の楽しさは、ミステリー好きにはたまりません。
5. 『変な家』との世界観の繋がり
前作『変な家』に登場した栗原が本作でも重要な役割を果たしており、同じ世界線で物語が展開されています。
雨穴作品のファンにとっては、世界観の広がりを楽しめる要素です。
「変な家」を読んでから「変な絵」を読むと、また違った楽しみ方ができますよ!
6. ホラーとミステリーの絶妙なバランス
直接的なグロ描写は少ないんですが、じわじわと迫る恐怖感が秀逸です。
心理的なホラーとミステリーの謎解きが絶妙に組み合わさっており、幅広い読者層に受け入れられる作品になっています。
「怖いのは苦手だけどミステリーは好き」という方でも、安心して楽しめる絶妙なバランスなんですよね。
クチコミ情報
実際に「変な絵」を読んだ読者からは、どんな感想が寄せられているのでしょうか?
代表的なクチコミをご紹介しますね。
「ディテールまで作りこまれている」という声が多数
絵を手がかりにしたミステリ構造が斬新で、視覚情報から推理を展開するスタイルは従来のミステリとは一線を画すという評価が目立ちます。
最後にしっかりと展開をひっくり返してぞわっとさせてくれる作者の手腕に、多くの読者が唸っているんですね。
「ミステリー好きにはぜひおすすめ」
「変な家」と同様、雨穴さんらしい独創的な仕掛けやトリックが満載で、ホラー好きやミステリー好きには特におすすめという声が多いです。
展開の予想がつかない面白さが、読者を惹きつけているようですね。
「怖いのに先が気になって読みたくなる」
グロイとか殺伐とした描写ではなくて、奇妙な絵というところがより怖さを増幅させるという意見も。
1つ目の話と2つ目の話がどう繋がっていくのか気になって、止まらなくなるという感想が印象的です。
多くの読者が「怖いのに続きが読みたい」という矛盾した気持ちになるのが、「変な絵」の魔力なんですよね(笑)。
作者
「変な絵」の作者は、雨穴(うけつ)さんです。
雨穴さんは小説家としてだけでなく、YouTuberや漫画原作者としても活躍するマルチ作家。
2021年に発表した「変な家」が大ヒットし、2024年には映画化もされました。
その独創的な発想力と、緻密な伏線の張り方で、多くのファンを魅了しています。
特に「間取り」や「絵」といった視覚的要素をミステリーに組み込む手法は、雨穴さんならではの特徴ですね。
YouTubeチャンネル「雨穴」では、怖い話や都市伝説を独特の語り口で紹介しており、こちらも多くの視聴者に支持されています。
小説とはまた違った雨穴さんの魅力を楽しめるので、興味のある方はぜひチェックしてみてください!
「変な絵」の漫画版は、古宮海さんが作画を担当されています。
小説の世界観を見事にビジュアル化しており、絵のトリックがより分かりやすく表現されているのも漫画版の大きな魅力です。
【ネタバレ注意】各巻の詳細情報

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ここからは、各巻のストーリー展開を詳しく解説していきます。
まだ読んでいない方は、ぜひ実際に作品を読んでから戻ってきてくださいね!
第1巻の展開:
物語はプロローグで心理学者・萩尾登美子が11歳の少女が描いた不穏な絵を分析する場面から始まります。
この絵が、後に明らかになる重要な伏線になっているんですよね。
大学生の佐々木修平は、オカルトサークルの後輩・栗原から「七篠レン 心の日記」という奇妙なブログを教えられます。
ブログは2007年から2012年まで更新されており、レンという男性が妻・ユキとの幸せな日々を綴っていました。
2009年のクリスマスにユキの妊娠が判明し、レンは大喜び。
しかし赤ちゃんが逆子であることが分かり、ユキは徐々に情緒不安定になっていきます。
ユキは5枚の絵を描き、それぞれに番号を振ります。
サンタの格好をした赤ちゃん、逆子の赤ちゃん、風になびく髪の女性、男性の横顔、白衣を着た老婆の絵。
栗原の鋭い推理により、これらの絵が複合絵であることが判明するんです。
番号のサイズを統一して重ね合わせると、老婆(助産師)が逆子の赤ん坊を女性(ユキ)から無理やり引きずり出そうとしている衝撃的な構図が現れます。
さらに、成長した息子と父親が手を繋いで歩く未来の姿も描かれていました。
ユキは出産時に死亡。
2012年、レンは最後のブログで「あなたが犯した罪を許せない。それでもあなたを愛し続ける」と書き残して更新を止めます。
後半部分では、時代が変わり、6歳の今野優太が登場します。
優太が保育園で描いた「変な絵」が新たな謎として提示されるんですね。
優太は今野直美と二人でマンションに暮らしています。
(実は、優太に自分を「ママ」と呼ばせていることが、この物語の背景にある深い原因につながっているんです…)
直美はスーパーのレジ打ちパートで疲弊しながら優太を育てています。
優太の担任保育士・春岡美穂から、優太が「変な絵」を描いたと相談されます。
それはマンションの一室が灰色に塗りつぶされた絵で、春岡は優太が家庭に問題を抱えているのではないかと懸念します。
春岡は学生時代に受けた心理学の講義(萩尾登美子の講義)を思い出し、様々な推理をするんですが、いずれも的外れ。
ある晩、直美と優太が帰宅すると、不審な男が部屋の前にいます。
直美は優太を守るため必死に部屋に逃げ込みますが、一晩中恐怖に怯えることに。
翌朝、優太が行方不明になり、直美はパニックになります。
第2巻以降の展開
直美は優太の絵を改めて見つめ、その真意に気づきます。
灰色に塗りつぶされた部分は、実はマンションではなく墓石を描いたものだったんです。
直美は墓地に急行し、母親(ユキ)のお墓の前で泣いている優太を発見します。
並行して、新聞記者の熊井勇が登場。
熊井は足を骨折して入院している際、同室の栗原から「七篠レン 心の日記」の話を聞きます。
熊井は以前、三浦という男性の不審死を調査しており、この事件との関連を疑い始めるんですね。
さらに、美術教師の米沢が山奥で何者かに襲われ瀕死の重傷を負う事件が発生。
米沢は優太の元担任で、優太の絵の真意に気づき、直美の過去を調べ始めていました。
米沢が最期に描いた震える線の山並みの絵が発見されます。
時を経て、熊井と岩田は米沢襲撃事件と三浦の死の関連を追います。
調査を進める中で、岩田も何者かに襲われて死亡してしまうんです。
熊井は一人で事件の真相に迫る決意を固めます。
最終章では全ての真相が明らかに(小説版)
今野直美こそが全ての事件の犯人であることが判明し、直美の過去が詳細に語られます。
直美の人生:
- 1953年生まれ。幼少期、母親から壮絶な虐待を受けて育つ
- 唯一の心の拠り所だった文鳥を母親に殺されそうになり、11歳で母親を殺害
- プロローグで心理学者の萩尾登美子が分析した絵は、この時の直美が描いたもの。「更生する可能性あり」の判断が悲しい結末に。
- 施設で更生し、助産師の資格を取得して社会復帰
- 三浦と結婚し、息子・武司を出産。しかし夫が武司に厳しすぎる教育をするため、2003年に三浦を殺害
- 武司の妻・ユキに嫉妬し、2009年、助産師の立場を利用してユキを死に至らしめる
- 2012年、武司が絵の謎に気づき、母親の罪を知って絶望。最後のブログを残して自殺
- 2015年、優太の元担任・米沢が直美の過去を調べ始めたため襲撃。事件を追う岩田も殺害
七篠レンの最後のブログ「あなたが犯した罪を許せない。それでもあなたを愛し続ける」は、実は母親・直美に向けたメッセージだったんです。
武司は母親を愛していましたが、ユキを殺した罪を許すことができず、葛藤の中で自殺を選びました。
熊井は直美と対峙します。
直美は「母親でいたかった」「息子を守りたかった」と語ります。
直美は逮捕され、優太は身寄りを失います。
熊井は優太を引き取ることを決意。
エピローグでは、熊井と優太が新しい生活を始め、米沢も回復して優太の新しい担任となることが示唆されます。
暗闇の中にも一筋の光が差し込むような、心温まる結末ですね。
【ネタバレ注意】物語の人物相関図
ここからでは物語の核心に迫る相関図を解説します。完全にネタバレ情報なので、「変な絵」をこれから初めて読む方は絶対に見ないでくださいね(笑)!
一度この物語を読んだ人が、頭の中を整理するために活用して頂ければと思います。
はじめに全体像をあらわす相関図を示しますね。この相関図を頭に入れておくと、物語の理解が一気に深まりますよ!

変な絵の人物相関図(@コミックファン)
事件の中心人物
今野直美(こんのなおみ)
64歳。全ての事件の元凶となる人物です。
11歳の時に虐待していた母親を殺害し、施設で更生しました。
助産師の資格を取得し社会復帰しますが、息子・武司への異常な執着心と歪んだ母性により、夫の三浦、義理の娘ユキ、美術教師の米沢、記者の岩田を次々と襲います。
「母親」でいることに異常な執着を持ち、優太には「ママ」と呼ばせていました。
直美自身も虐待の被害者であり、その歪んだ愛情が悲劇を生んだとも言えますね。
直美の家族
今野ユキ(こんのゆき)/ 七篠ユキ
武司の妻で、元イラストレーター。妊娠中に義母・直美の殺意に気づき、5枚の複合絵でダイイングメッセージを残します。
しかし、出産時に死亡してしまいます。夫・武司を愛し、生まれてくる子供のために絵に真実を託した勇気ある女性です。
両親とは疎遠で頼れる人がおらず、逃げ場を失っていました。
今野武司(こんのたけし)/ 七篠レン
直美の息子で、「七篠レン 心の日記」のブログ主。ユキと幸せな結婚生活を送っていましたが、妻の死後3年経ってユキが残した絵の謎に気づき、母親の罪を知ります。
母親を愛しながらも許すことができず、絶望して自殺しました。
今野優太(こんのゆうた)
武司とユキの息子で、6歳。母親の死後、祖母の直美に育てられます。
母親のお墓を描いた絵が「変な絵」と誤解されますが、純粋な心で母を思っていた健気な子供です。
最終的に熊井勇に引き取られ、新しい人生を歩むことになります。
三浦義春(みうらよしはる)
直美の夫で、武司の父親。武司への厳しすぎる教育方針が直美の不満を招き、2003年に直美に殺害されてしまいます。
謎を追う人々
栗原(くりはら)
大学生で、オカルトサークル所属。佐々木の後輩。「七篠レン 心の日記」のブログの謎を解き明かす鋭い洞察力を持っています。
佐々木修平(ささきしゅうへい)
21歳の大学生で、オカルトサークル所属。栗原から「七篠レン 心の日記」を紹介され、一緒に謎を追います。
読者の視点に近い立場から物語を見守る人物ですね。
熊井勇(くまいいさむ)
新聞記者。三浦の死の真相を追う過程で、直美の一連の犯行を暴きます。
最後は直美に刺されますが生還し、優太を引き取って共に暮らすことを決意する、物語に希望をもたらす人物です。
岩田俊介(いわたしゅんすけ)
L日報の総務局員。熊井と共に三浦の事件を調査しますが、直美に襲われて死亡してしまいます。この複雑に絡み合った人間関係が、物語に深みを与えているんですよね。
【ネタバレ注意】ユキはなぜ殺されたのか

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ユキが殺された理由は、今野直美の歪んだ母性と異常な執着心にあります。
直美は息子・武司に対し、異常なまでの独占欲を抱いていたんですね。
武司がユキと結婚したことで、直美は激しい嫉妬と憎悪を募らせました。
さらに、ユキの妊娠を知った直美は、自分の居場所が完全に奪われると感じ、殺意を抱くようになります。
助産師でもあった直美は、その立場を利用して巧妙にユキを毒殺しようと企てました。
妊娠中のユキに「体調が良くなる」と偽り、塩分を過剰に摂取させるカプセルを飲ませていたんです。
これが原因でユキは妊娠高血圧症を発症し、帝王切開手術中に死亡してしまいました。
直美にとって、ユキは「息子を奪う存在」であり、許すことができなかったんですね。
直美の歪んだ愛情は、幼少期に受けた虐待と、自ら母親を殺害した過去に根ざしています。
「母親でいたい」「息子を守りたい」という純粋な想いが、恐ろしいほどに歪んでしまった結果がこの悲劇だったんです。
ユキは何の罪もありません。ただ愛する夫との幸せな家庭を築こうとしていただけでした。
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【ネタバレ注意】ユキはなぜ逃げなかったのか
物語の中で浮かび上がるもう一つの重要な疑問、それが「ユキはなぜ逃げなかったのか?」です。
ユキは妊娠中に義母・直美の殺意に気づいていました。
5枚の複合絵でダイイングメッセージを残すほど、危機的状況を理解していたんですよね。
それなのに、なぜユキは直美から逃げなかったのでしょうか?
答えは推測するしかありませんが、筆者には「ユキには逃げる場所がなかったから」と思えます。
作品情報によると、ユキは両親とは疎遠で、頼れる人がいませんでした。
妊娠中という体調面での不安も大きかったはずです。
さらに、夫・武司は母親を信頼しており、ユキが「義母に殺意を向けられている」と訴えても、信じてもらえなかった可能性が高いんですよね。
証拠もなく、単なる妊娠中の不安定な精神状態だと思われてしまったかもしれません。
そして何より、ユキは夫・武司と生まれてくる子供を深く愛していました。
逃げることで家族を壊してしまうことを恐れたのかもしれませんね。
だからこそ、ユキは複合絵という形でメッセージを残すことを選んだんです。
言葉では伝えられない真実を、絵に託して。
夫と子供を守るため、自分の身を犠牲にしてまで真実を伝えようとしたユキの愛情の深さに、胸が締め付けられます。
逃げ場を失った女性の絶望と、それでも家族を守ろうとする母性。
このテーマは、読者の心に深く刻まれる、物語の重要な要素になっているんですよね。
【ネタバレ注意】今野直美の闇と暴走する母性
今野直美という人物は、『変な絵』における最大の謎であり、恐怖の源です。
直美の闇を理解するには、彼女の生い立ちを知る必要があります。
1953年生まれの直美は、幼少期に父親が自殺し、母親から壮絶な虐待を受けて育ちました。
唯一の心の拠り所だった文鳥を母親に殺されそうになったとき、11歳の直美は母親を殺害してしまったんです。
このトラウマが、直美の人生を決定づけました。
施設で更生し、助産師として社会復帰した直美は、一見普通の人生を歩んでいるように見えました。
しかし、息子・武司への愛情は、次第に異常な執着へと変わっていきます。
「母親でいたい」「子供を守りたい」という純粋な想いが、歪んだ形で暴走してしまったんですね。
夫・三浦が武司に厳しすぎる教育をするのを見て、直美は三浦を殺害しました。
武司がユキと結婚し、妊娠したことで、直美の嫉妬と恐怖は最高潮に達します。
助産師という立場を利用してユキを死に至らしめ、さらには事件を調べ始めた米沢や岩田も次々と襲撃しました。
直美は「母親でいること」に異常な執着を持っており、優太には「ママ」と呼ばせていたんです。
武司の母親であり、優太の祖母である直美が、優太に「ママ」と呼ばせていたことが、彼女の歪んだ母性を象徴しています。
直美は加害者であると同時に、虐待の被害者でもあります。
この複雑な人物像が、単なる「悪人」ではない深みを与えているんですよね。
暴走する母性というテーマを通じて、雨穴さんは人間の闇の深さを見事に描き出しました
【ネタバレ注意】【考察】9枚の絵が繋がる瞬間の衝撃
「変な絵」というタイトルの通り、この物語では9枚の絵が重要な役割を果たします。
それぞれの絵に込められた意味を解説していきましょう。
プロローグの絵:直美が11歳の時に描いた絵
心理学者・萩尾登美子が分析した、虐待を受けた少女が描いた絵。
これは後に、今野直美が11歳の時に母親を殺害した際の心理状態を表現したものだと明らかになります。
物語の始まりと終わりを繋ぐ、重要な伏線なんですよね。
ユキが描いた5枚の絵:複合絵のトリック
- サンタの格好をした赤ちゃん
- 逆子の赤ちゃん
- 風になびく髪の女性
- 男性の横顔
- 白衣を着た老婆
これらを番号順に重ね合わせると、老婆(助産師=直美)が逆子の赤ん坊を女性(ユキ)から無理やり引きずり出そうとしている衝撃的な構図が現れます。
さらに、成長した息子と父親が手を繋いで歩く未来の姿も描かれていました。
ユキは自分が死んでも、夫と子供が幸せに生きていくことを願っていたんですね。
この複合絵のトリックは、「変な絵」の最大の見せ場と言えるでしょう。
優太が描いた絵:墓石の絵
保育園で優太が描いた「変な絵」。
マンションの一室が灰色に塗りつぶされたように見えましたが、実は母親・ユキのお墓を描いたものでした。
6歳の子供が母親を思う純粋な心が表現された切ない絵で、筆者も思わず涙しちゃいました(笑)
米沢が描いた絵:山並みの絵
美術教師の米沢が最期に描いた震える線の山並みの絵。
これは米沢が直美に襲われた場所(山奥)を示していました。
死の間際まで真実を伝えようとした米沢の執念が感じられる絵ですね。
これら9枚の絵が最終的に一つの物語に収束していく構成は、まさに圧巻。
視覚的要素を巧みに使ったミステリーの傑作と言えるでしょう!
変な絵と変な家の世界観の繋がり
『変な絵』と前作『変な家』は、同じ世界線で繋がっています。
その証拠が、両作品に登場する栗原という人物です。
栗原は『変な家』で間取りの謎を解き明かした鋭い洞察力を持つ大学生として登場し、『変な絵』でも「七篠レン 心の日記」の謎に最初に気づく重要な役割を果たしています。
栗原の存在が、雨穴ワールドの広がりを示しているんですね。
『変な家』では「間取り」という日常的な要素をホラーに転換し、『変な絵』では「絵」という視覚的要素をミステリーの核に据えています。
どちらも、見慣れたものに潜む違和感を描き出すという点で共通しているんです。
また、両作品とも、表面的には分からない恐怖が徐々に明らかになっていく構成が特徴的ですね。
『変な家』の間取りに隠された秘密と、『変な絵』の絵に隠されたメッセージは、どちらも「見えないものを見る」という行為を読者に促します。
雨穴さんの作品世界では、日常に潜む小さな違和感が、実は恐ろしい真実の入り口になっているんです。
今後も栗原が登場する新作が出るかもしれませんし、雨穴ワールドの更なる広がりに期待が高まりますね!
シリーズファンとしては、次はどんな「日常の恐怖」を描いてくれるのか、ワクワクしながら待っています(笑)
複合絵が示す物語構造の深さ

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ここでは、「変な絵」の核心である「複合絵」というモチーフについて、筆者独自の分析を展開したいと思います。
視覚的トリックの革新性
従来のミステリー小説では、言葉や数字、暗号などがトリックの中心でした。
しかし「変な絵」は、複数の絵を重ね合わせることで真実が浮かび上がるという、極めて視覚的なトリックを採用しています。
これは電子書籍市場の拡大という出版業界のトレンドとも合致しているんですよね。
スマホやタブレットで読む際、画像を拡大したり、実際に絵を重ね合わせたりすることで、読者自身が探偵となって謎解きに参加できる構造になっています。
多層構造との親和性
物語自体も、複数の時代と視点が重なり合う多層構造になっています。
これは複合絵のコンセプトと完全に一致しているんです。
バラバラに見える絵(物語)が、重ね合わせる(統合する)ことで真実(全体像)が見えてくる。
この構造の一貫性が、作品に深い統一感を与えているんですよね。
メディアミックスへの展開可能性
実際、漫画版では絵のトリックがより明確にビジュアル化され、読者の理解を助けています。
将来的にアニメ化や映画化された場合、この視覚的トリックは映像メディアとの相性が抜群だと考えられます。
例えば、画面上で実際に絵が重なっていく演出や、ARを使った体験型コンテンツなど、様々な展開が考えられますね。
読者参加型の謎解き体験
複合絵というトリックは、読者に「自分で考える楽しさ」を提供します。
実際に絵を描いてみたり、透かして重ねてみたりする読者も多いのではないでしょうか。
このような読者参加型の体験は、SNS時代のコンテンツ消費とも相性が良く、読者同士で考察を共有する楽しみにも繋がっています。
雨穴作品の進化
「変な家」の間取り図、「変な絵」の複合絵と、雨穴さんは視覚的要素を巧みにミステリーに組み込んでいます。
この手法は今後も進化していくでしょう。
次回作では、どんな視覚的トリックが登場するのか?
個人的には、写真や地図などを使った作品も面白そうだと期待しています(笑)。
複合絵というモチーフは、単なるトリックを超えて、現代のミステリー小説の新しい可能性を示しているんですよね。
同じような読書体験をした方も多いのではないでしょうか?
よくある質問(Q&A)
「変な絵」に関して、読者からよく寄せられる質問をまとめました。
気になる疑問を解消していきましょう!
Q:【ネタバレ注意】武司の死因は何ですか
A:今野武司(七篠レン)の死因は自殺です。
妻・ユキの死後3年が経ったある日、武司はユキが残した5枚の絵の謎に気づきます。
絵を重ね合わせることで浮かび上がった真実は、母親・直美がユキを殺害したというものでした。
武司は最も愛する二人の人間、妻のユキと母親の直美の間で引き裂かれたんですね。
母親を深く愛していた武司は、その母親が最愛の妻を殺したという事実を受け入れることができませんでした。
最後のブログで「あなたが犯した罪を許せない。それでもあなたを愛し続ける」と書き残したのは、この葛藤を表しています。
「許せない」と「愛し続ける」という相反する感情の間で苦しんだ武司は、絶望の中で自ら命を絶つことを選んだんです。
武司の死は、直美の犯罪がもたらした最も悲しい結果の一つですね。
もし武司がもう少し早く真実に気づいていたら、あるいは誰かに相談できていたら、違う結末もあったかもしれません。
でも、母親への愛情が深ければ深いほど、その苦しみも深かったのでしょう。
Q:優太はその後どうなったのか
A:物語のエピローグでは、優太のその後が描かれています。
優太は新聞記者の熊井勇に引き取られ、新しい生活を始めます。
祖母・直美が逮捕され、身寄りを失った優太。
熊井は事件を追う中で優太と関わり、この純粋な子供を守りたいという想いから、引き取ることを決意するんですね。
さらに、直美に襲われて重傷を負った元担任の美術教師・米沢も回復し、優太の新しい担任となることが示唆されています。
暗く重い物語の中で、優太が温かい人々に囲まれて新しい人生を歩み始めるこのエンディングは、読者にとって唯一の救いになっているんですよね。
母親・ユキが願った「息子が幸せに生きていく未来」が、形を変えて実現したとも言えるでしょう。
熊井と米沢という、優太を本当に想ってくれる大人たちに出会えて、本当に本当に良かったです…!(涙)
Q:変な絵は実話なのか

イメージ:コミックファン
A:「変な絵」の恐ろしいストーリーに、「これって実話?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
「変な絵」は雨穴さんによる完全なフィクション作品です。
実話ではありませんが、雨穴さんは実際の事件や都市伝説などを参考に、独自の物語を構築することで知られています。
そのリアリティのある描写が、「実話なのでは?」という疑問を生んでいるんですよね。
特に、心理学者の絵の分析や、助産師という職業設定、ブログという媒体など、現実にありそうな要素を巧みに組み合わせているのが雨穴さんの特徴です。
実話ではないからこそ、安心して(?)物語の恐怖を楽しめるとも言えますね(笑)。
ただし、虐待や歪んだ母性というテーマは、現実社会にも存在する問題です。
フィクションを通じて、そうした社会問題について考えるきっかけになる作品でもあるんですよね。
Q:どんな人におすすめか
A:「変な絵」がどんな人におすすめなのかをまとめておきましょう。
こんな方におすすめです:
ミステリー好きの方
緻密な伏線と驚きの展開が待っています。
謎解きの快感を存分に味わえる作品です。
ホラーが好きだけど、グロ描写は苦手な方
直接的な暴力描写は少なく、心理的な恐怖を楽しめます。
じわじわと迫る怖さが魅力です。
「変な家」が好きだった方
同じ世界観で、栗原も再登場します。
雨穴ワールドの広がりを楽しめますよ。
視覚的なトリックが好きな方
複合絵という独特のトリックは必見。
特に漫画版では、視覚的な楽しさが倍増します。
一気読みしたい方
展開が気になって止まらなくなります。
週末にじっくり読むのがおすすめです!
逆に、明るく楽しい物語を求めている方や、重いテーマが苦手な方には向いていないかもしれません。
でも、ミステリーやホラーが好きなら、絶対に読んで損はない作品です。
ぜひ挑戦してみてくださいね!
ユキの罪とは? 変な絵のあらすじと魅力をわかりやすく解説|まとめ
【ネタバレ注意】ユキの罪のまとめ
- 真相
-
『変な絵』における「ユキの罪」の真相は、義母・今野直美から受けていた殺意を、9枚の絵に隠して残したことでした。
しかし、これは「罪」というより、命を懸けた「告発」であり「愛のメッセージ」だったんですね。
物語最大のトリックは、読者に「ユキが悪いことをした」と思い込ませることでした。
実際には、ブログ主・武司の最後のメッセージ「あなたの罪を許せない」は、母親・直美に向けられたものだったんです。
ユキは5枚の複合絵を通じて、直美の犯行を夫に伝えようとしました。
愛する夫と生まれてくる子供のために、最後まで戦った勇気ある女性でした。
変な絵のあらすじと魅力のまとめ
『変な絵』は、9枚の絵に隠された恐ろしい真実を描いた戦慄のミステリー・ホラー作品です。
作品の魅力をまとめると:
- 複数の時代と視点が交錯する多層構造の物語展開
- 「絵」という視覚的要素を核にした斬新なミステリー
- 緻密に張り巡らされた伏線と、最後に全てが繋がる圧巻の構成
- 暴走する母性というテーマの深さ
- じわじわと迫る心理的恐怖とホラーの絶妙なバランス
- 前作『変な家』との世界観の繋がり
小説版ですぐに結末まで読むもよし、漫画版でビジュアルを楽しみながら続刊を待つもよし。
あなたのスタイルに合った方法で、「変な絵」の世界に飛び込んでみてください!
複数の時代と9枚の絵が織りなす、戦慄のスケッチ・ミステリー。
読み終えた後、あなたは必ず「もう一度最初から読み直したい!」と思うはずです(笑)。
あなたのライフスタイルに最適なストアを選んで、この衝撃のミステリー体験を始めてみてくださいね。
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ここまで読んで頂いて本当にありがとうございました。


